十方山(じっぽうざん)黒ダキ山(くろだきやま)
 
単独 2019.02.05 
瀬戸滝入口(7:45/8:00)→瀬戸滝分岐(8:40)→五合目(9:28)→コノタギシの西(10:02)→十方辻の遭難碑(10:34)→ケルン(10:37)→十方山(10:48/11:11)→南西尾根分岐(11:28)→バーのキビレ(12:05)→下山林道の峠(12:38/42)→1142峰(12:51)→黒ダキ山分岐(13:05/25)→佛石(13:33)→黒ダキ山(13:55)→ゴロシのタキ(14:14)→ナガ谷左岸尾根分岐(14:21)→914峰(14:42)→小松原橋北詰(15:32/37)→起点(15:45)

軌跡図
                                                            所要時間:7時間45分、歩行距離:14.4㎞

 この地図は、国土地理院の地形図を使用したものである。

アルバム
今季、西中国山地に降る雪は、異常に少ない。もう、このまま春になるのかもしれない。積もるのを待っていられないので、久しぶりに十方山から黒ダキ山の周回を試みる。県道296号吉和戸河内線に入っても、細見谷分岐から小松原橋までの間に5㎝~10㎝の雪が残るだけ。難なく、瀬戸滝入口まで車で行ける。まずは十方山を目指して、南尾根の夏道を上る。乾いて楽なのはよいけれど、まるで春山の心地。瀬戸滝分岐を過ぎ、カラ谷F1の手前でようやく、まだらに残った雪に出会う。いつもは目立たない斜めの3滝、雪解けの水を得て元気がよい。

瀬戸滝入口の右手にある登山口(8:00)

瀬戸滝分岐(8:40)

カラ谷F1(8:43)

カラ谷F2(8:51)
F3を過ぎるころには、谷間は雪に覆われるが、稜線に出ると地肌丸出し。五合目に至り、樹間越しに十方辻が白いのを見て、ひと安心。コノタのギシまで高度を上げると、流石に地肌は見えなくなる。積雪は30㎝程度か。3年前の逆回りの折(http://www.anoyama-konoyama.net/160228.html)、ここから南東支尾根(二ノ原谷左岸尾根)へ下ったけど、あの時は雪が深く、愉しかったなぁ。

五合目(9:28)

コノタのギシから南東に流れる尾根(オカ)(10:02)
南尾根の肩から闊葉樹疎林の雪の斜面をひと上り、待望の十方辻に出る。雪は少ないが、雪の原は健在だ。南西・北東180度に広がる西中国山地の山なみは、何度眺めても見飽きることがない。吹雪くとルート取りに苦労するが、今日は何処でもロード。永吉師通さんの遭難碑に立ち寄り、ご冥福を祈る。50mばかり上がったところにも、ケルン(積石)が立っている。古いもので、これも遭難碑なのかもしれない。先の遭難碑と合わせて、冬の荒天時に何度助けられたことか。ケルンの立つ場所は、北西面に見通しが効いて、恐羅漢から五里山塊、広見山から半四郎山などの眺めがよい。ケルンから北東に約10分、地肌をさらした十方山頂に着く。四周に広がる山々にゆっくり親しみ、ワカンを付けて南西尾根へ下る。

十方辻 南西尾根との分岐あたり(10:30)

永吉師通氏遭難(昭和59年12月)の碑(10:34)

ケルン(積石)(10:38)

旧羅漢山、恐羅漢山 ケルンより(10:38)

焼杉山、半四郎山など ケルンより(10:39)

十方山山頂(10:49)
十方辻の東側を下ったのはよいが、ヒキジのオカの付け根に至り、あわてて主稜線に戻る有様。晴れていてこれだから、荒天時にはどうなることやら。ともあれ、南尾根への夏道ルートを捨て、二本杉と二本松を目印に南西尾根へ下る。準平原のバカ尾根には紛らわしい支尾根も多く、まさに紆余曲折した雪稜歩き。下りのルート取りは、楽にない。あちこちにササがのぞく、くさった雪稜だけれど、贅沢は言うまい。めったに人の立ち入ることのない山毛欅(ぶな)のヤブ山を逍遥できるのは、最高に幸せなのだから。バーのキビレを上り返し、下山林道の峠に出る。ヤシャブシが育って、京ツカ山の展望は叶わない。早々に1142峰に上り返して黒ダキ山へ。

南西尾根への分岐(11:24)

バーのキビレ(12:05)

下山林道の峠(12:39)

1142峰山頂(12:51)
黒ダキ山へ流れる支尾根分岐で昼食。この時期この場所で、東面に大きな雪庇を見ないのははじめて、のような気がする。うららかな小春日和、まるで寒くないひと時を過ごす。黒ダキ山へ向かうと、雪は一気に減じて、ほとんどまだら状態。佛石で、たまらずワカンを外す。雪が残っているところもあちこちにあり、坪足も楽ではない。

黒ダキ山分岐(13:05)
佛石(13:33)
赤い吸い殻入れの立つ黒ダキ山のてっぺんは、雑木が育って展望なし。そして、東稜線の灌木ヤブは露わで、歩き難いことこの上なし。なしなし続きの後で出会った、ゴロシのタキと痩せ尾根展望地からのたおやかな景色に、ほっと一息。展望地から約60m、赤い吸い殻入れの立つ肩から、左(東)のナガ谷左岸尾根へ下る。取付の急尾根は、まだら雪が残ってすべるすべる。それも10分ほどの辛抱、雪のないおだやかなマツ雑木の尾根径になる。914峰、822峰とアップダウンを繰り返して高度を下げていき、大トチの立つ小松原橋の袂に降りた。起点まで、あと650m。

黒ダキ山山頂(13:55)

バーのキビレなど ゴロシのタキより(14:14)

十方の辻 展望地より(14:19)
ナガ谷左岸尾根分岐(14:22)

914峰山頂(14:43)

小松原橋北詰(15:33)