倉橋火山(くらはしひやま)
 
単独 2018.10.28 
宇和木新開(7:22/32)→県道35号線旧道→林道寒那火山線入口(7:56)→火山登山道入口(8:04)→倉橋グラウンド入口(8:07)→本浦(8:42)→恵美須神社(8:50)→足休めの穴(9:03)→刻字のある大岩(9:25)→千畳敷分岐(9:37)→千畳敷(9:39/44)→直登コース分岐(9:48)→展望巨岩1(9:59/10:06)→展望巨岩2(10:14)→火山(10:20)→火山登山道終点(後火山との鞍部)(10:33)→展望東屋(10:44)→岩山コース分岐(10:51/11:01)→後火山(11:15)→432峰(12:46/13:06)→林道寒那火山線の峠(13:20)→県道35号線旧道(14:11)→起点(14:32)

軌跡図
                                               所要時間:7時間、歩行距離:16.0㎞

 この地図は、国土地理院の地形図を使用したものである。
 

アルバム
またまた「しま山」歩き。今回は、倉橋島の火山を訪れた。宇和木新開の大白明川(おおしらけがわ)河口の左岸空地に車を駐める。大白明橋の東詰から県道35号音戸倉橋線の旧道に入る。かつて仕事で通った、なつかしい道だ。約1.4㌔で林道寒那火山線(かんなひやません)終点、さらに約0.6㌔先で火山登山道入口を左に分けてほどなく、宇和木峠に上がる。いずれの林道も通行止めになっている。7月の豪雨で斜面崩壊が起きているのだろう。峠を越えると、右に倉橋グラウンドへの道が分かれ、左手に火山への遊歩道取付がある。この遊歩道は、石原の観音堂から王子峰、倉橋グラウンド西の244.6峰、火山を周回して、白華寺(はっけじ)に至るお大師道の一部である。峠の祠には、倉橋グラウンド建設時にまとめられた32番から37番札所の石仏(お大師さま)が祀られている。お参りして、本浦へ下る。

宇和木新開の大白明川河口左岸(7:33)

林道寒那火山線入口(県35旧道)(7]56)

火山登山道入口(県35旧道)(8:04)

宇和木峠の倉橋グラウンド分岐(8:11)
15分で県道に合流。車の往来を避けて、東下の江の州川に沿う里道を下る。本浦の県道から仰ぐ火山の頂稜には、巨岩が積み重なっている。倉橋漁港の埠頭に立てば、静かな碧海に横島が浮かび、彼方に津和地島(つわじじま)や周防大島が霞んでいる。漁港東端の恵美須神社の先に、火山遊歩道の入口がある。

火山 本浦の県道より(8:44)

恵美須神社(8:50)
コンクリートの道は、尾根に上がると古い石段のお大師道になり、80番札所に出会う。小さな石仏が祀られている。よく踏まれた山道に札所が続いて、73番で「足休めの穴」と呼ばれる奇岩に出会う。よくもこじつけたもの。思わず笑ってしまう。丸太階段をひと上りしたところに、最初の休憩所。さらにひと上りして179m標高点の尾根肩まで高度を上げると、南に瀬戸の海、、北東に岩肌をさらした後火山の南尾根が開ける。すぐ上に二番目の休憩所、ヤマザクラの巨樹、刻字のある大岩が続き、千畳敷分岐のある休憩所に着く。大岩の刻字は、「文政七申 三しノ下 才ノ木山」と読める。なんのこっちゃ。この地の南東、辰巳の方角に才ノ木山(290.6)があるのだが…。

足休めの穴(9:03)

はじめの休憩所(9:10)

刻字のある大岩(9:25)

千畳敷分岐の休憩所(9:37)
千畳敷に寄り道。西横手に約50m、斜めになった大きな一枚岩がある。上にあがると、目の前に才ノ木山、笹子島、鹿島など、すぐうしろに火山の岩稜が立ち上がる、という休み処。

千畳敷の岩場(9:39)

展望巨岩1 千畳敷より(9:43)
お大師道(遊歩道)に戻ってすぐ、左に直登コースが分かれる。火山南尾根の岩稜に取り付くもので、途中、斜面崩壊地がある。ハシゴが備えられるなど、なかなかワイルド。10分で稜線に上がる。峨々とした岩稜からの眺めはすばらしく、とりわけ展望巨岩1と2がよい。稜線漫歩を楽しんで、火山のてっぺんに上がれば、そこは四周遮るもののない岩の展望台。瀬戸のしまなみを心ゆくまで眺めやり、後火山へ向かう。

直登コース分岐(9:48)

直登コースの斜面崩壊地(9:50)

岳浦山方面 展望巨岩1より(10:02)

千畳敷、才ノ木山など 展望巨岩1より(10:04)

展望巨岩2 展望巨岩1より(10:05)

展望巨岩2への取付(10:13)

展望巨岩1、桂浜など 展望巨岩2より(10:15)

火山山頂(10:19)

倉橋漁港 火山山頂より(10:20)

後火山 火山山頂より(10:20)
宇和木峠へ下るお大師道を左に見て、右(東)の道へ下る。ほどなく、北に釣士田港や早瀬瀬戸が開け、左手の支尾根にきれいなスラブ岩壁を見る。火山山頂から10分ひと下り、火山登山道終点の駐車場がある鞍部に降りる。火山の東面を横手に、遊歩道が上ってきている。

倉橋グラウンド分岐(10:22)

釣士田港、早瀬瀬戸 火山北東尾根より(10:26)

火山北稜のスラブ岩壁(10:30)

火山と後火山の鞍部(
10:36) 
鞍部を上り返して8分、展望東屋に着く。火山を目の前に一息入れ、さらにひと上りすると、右に岩山コースが分かれる。少し入ってみる。明瞭で、才ノ木山へ尾根通しに続いているのだと思う。岩山コース分岐から約15分、後火山の山頂に着く。マツ雑木に囲まれ、展望はない。なお、手前の後火山南峰には展望岩があり、尾立(おたち)や袋の内(たいのうち)港方面が眺められる。北尾根にも踏跡があり、432峰へ。

展望東屋 背景は火山(10:44)

 岩山コース分岐(10:51)
 尾立、袋の内港方面 展望岩より(11:05)  後火山山頂(11:15)
楽ちんだったのは約180m北側の頂稜まで。次第に茂りはじめ、シダヤブ、灌木ヤブの尾根になって、踏跡などたどれたものではない。稜線の西側を四苦八苦してたどる。それでも小ピークや鞍部になると、踏跡が現れるので、引返す気にはなれない。435mピークを越えると、明瞭な尾根道になり、ルンルンで432峰山頂に到達。西頂稜で左(西)に道が下っている。432峰は、三角点があるだけの雑木の山頂。北頂稜へ少し下ったところから、釣士田港方面が眺められる。東尾根に踏跡が続いている。たどれば北東の寒那方面へ下れるのかもしれない。この際、時間がないので西頂稜左の道へ下る。ほどなく東面に展望岩があり、たどってきた後火山の北尾根が間近に見える。いうまでもなく、岳浦山、親休鼻、早瀬瀬戸なども一望できる。

後火山北尾根のシダヤブ(11:32)

後火山北の435mピーク(12:13)

432峰西頂稜の分岐(12:44)

432峰山頂(12:46)

釣士田港方面 432峰北頂稜より(13:05)

火山、後火山 展望岩より(13:12)
頂稜分岐から10分ほどで鞍部に降りて、西面に踏跡を下ると林道寒那火山線に出た。そこはちょうど峠の火山側で、路面に土砂が流れ出している。南に林道を下っていくと、7月豪雨の爪痕は生々しく、H23に開通した幹線林道はズタズタで見る影もない。通行止め解除はいつになることやら。歩くぶんには支障がなく、40分少々で県35旧道に合流し、ポレポレ起点に還った。

432峰北西尾根の鞍部(13:18)

林道寒那火山線の峠(13:20)

土石流の跡(林道寒那火山線)(13:41)

斜面崩壊の跡(林道寒那火山線)(14:03)
出会った草花 

ヤクシソウ(キク科)

ウラジロノキ(バラ科)

ツワブキ(キク科)