石見銀山街道(甲山(こうざん)-尾道)
 
単独 2017.10.10 
JR新尾道駅(6:45/7:05)⇒中国バス甲山営業所(8:00/03)→眼鏡橋(8:18)→鳥越峠(8:36)→箱の常夜燈(8:54)→観音寺(9:19)→陰陽橋(9:22)→宇根分岐(9:38)→宇根の古道取付(9:55)→公文橋(10:21)→高尾の辻堂(10:27)→御調高校(10:37)→平和橋(10:44)→上市の常夜燈(10:49)→東畑の古道取付(11:03)→畑峠(11:34)→カクネン坂下り口(11:43)→槇ヶ峠(11:59)→市原の常夜燈(12:10)→木之庄町東小学校(12:20/42)→宮前橋(13:10)→三成の常夜燈(13:15)→三美園BS(13:43)→向ヶ峠(13:56)→R2(14:18)→住吉神社(145:24)→JR尾道駅(14:40/54)

軌跡図
                                                所要時間:6時間38分、歩行距離:32.3㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
一昨日に続いて、銀の道ウォーキング。今回は、仕上げの甲山宿から尾道水道まで。JR新尾道駅前7時05分発の中国バスで甲山へ。甲山営業所に着いたのは8時、甲山宿の史跡めぐりはおあずけにして、朝靄の立ち込める芦田川を渡る。旧国道(R184)をたどり眼鏡橋の上を通るが、その様子は東側のR184からでないと分からない。明治41年(1908)に築造された、石造り上路式単アーチ橋で、希少な土木遺産とのこと。ほどなくR184に合流して、鳥越峠を越える。かつての鳥越峠に現在のような開削(切り通し)はなく、稜線越しの難所だったと云う。

中国バス甲山営業所(8:04)

鳥越峠(8:36)
京楽地区、箱地区の銀の道は、国道を縫うように続いているが、アイコンタクトで済ます。県道405号東上原中原線合流の先で左の旧道を選び、宇津戸の町並みを抜ける。観音寺の丁字路を右に取り、陰陽橋を渡る。観音寺の境内に上がれば、宇津戸宿が一望できるらしいが、省略。また、陰陽橋北側の通りは市筋と呼ばれ、昭和の初めごろまでは大変な賑わいだったとか。R184を横切って、県道406号宇津戸八幡線に入る。南西に地頭八幡、北西に領家八幡を眺めて、700年前の領家と地頭の荘園争議に思いを馳せる。400mばかり行って左の旧道に入ると、立派なコンクリート造りのお堂に出会った。中には、地蔵尊と思われる石の仏様が並んでいる。道路整備に伴い、一所に祀られたのかもしれない。県道に再合流したすぐ先が御調町との境で、左に宇根越えの里道が分かれ、小さな銀山街道の案内標識が立っていた。

箱の常夜燈(8:54)

宇津戸の観音寺(9:19)

陰陽橋北詰(9:22)

宇根分岐(9:38)
峠の左手の高台農地が、太陽光発電所になって、ソーラーパネルに覆われていた。宇根の集落を後にしてほどなく、「銀の道」標識が、尾根沿いの古道に導く。刈り払われていた道は、ほどなく草生して、クモの巣と朝露に歓待される。公文東で里道に合流、綾目川に架かる公文橋を渡って南進、高尾の辻堂三叉路を左に取る。圓鍔勝三の母子像に出会った先で、右手の歩道へ下る。御調高校正門前を通り、御調川左岸の道へ出て東へ。

宇根の峠(9:45)

尾道御調町太陽光発電所 宇根の里道より(9:47)

宇根の古道取付(9:55)

公文集落(10:22)

高尾野辻堂(10:27)

御調高等学校(10:37)
国道の下を潜った先で土手道を行き、平和橋と呼ばれる歩道橋を渡る。市の街路に出て、南に取る。R486を横切れば、いよいよかつての市村繁華街。往時に思いを馳せて、レトロな郵便局舎、常夜燈などをめぐりながら、ポレポレ歩く。で、岩屋観音を過ぎた左手にある東畑古道への取付を見過ごして、諸原川を渡って旧道をたどる始末。まことに残念至極。まあ、対岸に古道の様子を、つぶさに俯瞰できたことで、よしとしよう。

平和橋(10:43)

上市の常夜燈(10:49)

岩屋観音(11:00)

東畑の古道 旧R184より(11:19)
畑トンネル南出口で、かつての尾電軌道を整備したという、R184に合流。500mばかり行ったところに、左から東畑の古道が出合っていた。すぐ先が畑峠(はたけだお)、西側の道のへりに、畑駅のプラットホームがちょこっと覗いていた。

畑の古道出口(11:29)

畑峠(11:34)
峠を越えてすぐ、西畑の古道が右に分かれる。車道あり、山道あり、野道ありで南下。しまいに、国道を斜めに横切って山道に入り、西に向かい槇ヶ峠を越えている。クモの巣だらけのヤブ径になってきたので、南側の車道へエスケープして、楽ちんをした。鬱蒼とした掘り切りの峠を下って、市原の里に出る。辻堂の横に、地蔵尊と金毘羅大権現の常夜燈が祀られている。常夜燈は、傍に廃材などが置かれ雑然としているが、宝珠の上に狛犬を乗せた豪勢なもの。

カクネン坂取付(11:43)

西畑の古道分岐(R184)(11:47) 

槇ヶ峠(11:59)

市原の常夜燈(12:10)
銀の道は、辻堂から南東に向かう直線里道を約1㌔行き、木之庄東小学校前で南の小道に入るが、工事中で通行止めになっていた。やむなく、県道158号尾道新市線に出て宮前橋を渡り、南詰めから、藤井川に沿う里道をたどる。川向こうの尾道JCTの場景に圧倒される。それなりの景観、と言ってよいかもしれない。

木ノ庄東小学校前(12:20)

尾道JCT 宮前橋南詰より(13:11)
かつての街道筋は閑静な里道で、六地蔵や常夜燈に出会いながらの楽しい道行である。福山分かれの先でR184 を横切り、西側の街路を南下。再びR184を横切って、三美園団地へ上がっていく。三美園団地の南端で、「若葉さくらの里」を右に見て、南に向かう里道に入る。やがて向ヶ峠、道なりに下り、R2の栗原1号トンネルを潜る。県道363号栗原長江線に合流、南下すること20分(約1,650m)、ついに尾道市役所西の海辺の道に出た。尾道水道を間に岩屋山を眺めて、達成感に浸る。あとは、住吉神社にお参りして、海岸通りを尾道駅へ向かうだけだ。

三成の常夜燈(13:15)

三美園BS(13:43) 

向ヶ峠(13:56)

尾道水道と岩屋山(14:23)

住吉神社(14:24)

JR尾道駅(14:39)