海老根山(えびねやま)岩山(いわやま)(城山(じょうやま))
 
単独 2017.03.30 
グリーンヒル郷原(10:19)→竹原呉線送電塔82(10:40)→送電塔80(11:06)→大崎火力線送電塔69(11:24)→海老根山(11:38)→市飯田の里道(12:32/13:05)→明治橋(13:10)→新開橋(13:31)→岩山北尾根取付(13:34)→大崎火力線送電塔77(13:47)→岩山トンネル北出口分岐(14:07)→展望岩(14:12)→呉要塞地帯区域標(14:17)→下山路分岐(14:23)→岩山(14:27)→展望岩(14:39/43)→井戸跡(14:44)→下山路分岐(14:55)→薬師堂(15:04)→登山口(15:14)→新林渡橋(15:25)→起点(15:46)

軌跡図
                                                  所要時間:5時間20分、歩行距離:11.9㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

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一昨日、後野呂山の稜線を歩いたおり、黒瀬川越しに眺める岩山の姿に心引かれた。明けて好晴。遅い立ち上がりではあるが、ともあれ出かけてみる。案の定、通勤ラッシュに引っかかり、早出の倍近くを要して起点のグリーンヒル郷原に着いた。起点をグリーンヒル郷原にしたのは、前回敗退した海老根山歩きをリベンジするためだが、はじめに園地から岩山の全容を眺めておきたい、というのもある。呼名どおりの岩山は、頂稜が難攻不落の城砦にうってつけの形をしている。これからたどると思うと、ワクワクする。まずは海老根山へ。里道は市境で北に下るが、ここで南の作業道に入る。上っていくと、左手が荒れた造成地になって送電塔が見えてくる。近づいてみれば、竹原呉線送電塔82で、フェンスで囲われ通り抜けができない。やむなく、ほとりの棘ヤブをかき分けて東側に回ると、岩山が見渡せる洋国ハイツの空地に出た。ハイツの中を送電線に沿い送電塔81まで行くが、その先に径はなく、迷走したあげく前回の巡視路に取り付く有様。

グリーンヒル郷原の駐車場(10:27)

岩山(城山) グリーンヒル郷原の駐車場より(10:28)

竹原呉線送電塔82(10:38)

洋国ハイツの竹原呉線送電塔巡視路取付(10:49)
送電塔80(竹原火力送電塔95)まで行き、海老根山南尾根に取り付く。サルトリイバラに悩まされながらヤブ尾根を北上していくと、大崎火力線送電塔69に出合う。西に岩山、東に雑木透かしの本岳を見る。北尾根の右横手に巡視路が続いている。北尾根にも微かな踏跡があり、10分ばかりで海老根山に達した。頂稜には大小の岩が点在して、平坦地はない。こんなところに山城があったんだろうか。三角点横の大岩に上れば小田山が垣間見えるが、四周は雑木に囲まれている。北尾根への下りは、そのルート取りがなかなか難しい。地形図を見て、少々間違っても谷を渡ればよいと思っていたら、北面はシダの繁茂する懸崖の谷で、頂稜まで追い返される。ここは北東尾根を50mばかり下って、北に転じないといけない。

竹原呉線送電塔80(11:06)

竹原呉線送電塔80横の海老根山への取付(11:06)

大崎火力線送電塔69(11:24)

海老根山山頂(11:28)
ほどなく明瞭な尾根になって、やがて(頂稜から約30分)市飯田の里道に降りた。のどかな日差しのもとで、黒瀬の町なみや小田山を眺めながら昼食。顧みれば、海老根山の後背に678.7峰の電波塔が見える。次は岩山だ。R375を横切って明治橋を渡り、切田の四叉路を西に取る。左手に、本岳や海老根山を前衛にした後野呂山が連なっている。やがて新開橋。こんどは右手に小田山の大きな山体が広がる。とても心地のよい田園ウォーキングだ。

本岳 海老根山北尾根の展望岩より(12:14)

黒瀬町市飯田の海老根山下山地点(12:33)

本岳、海老根山など 切田の里道より(13:18)

小田山 新開橋より(13:30)
県道336号津江郷原線を右に取ってすぐの、民家手前から岩山北尾根へ取り付く。ヤブは薄く、10分ばかりで送電塔巡視路に飛び出した。南に向かうと大崎火力線送電塔77があり、西方に石岳山を見る。これより灌木やウラジロシダが薄く茂る尾根径になるが、やがて明瞭な道に合流した。岩山トンネル北出口からのもので、一般登山道のようだ。すぐ上の北面に遮るものはなく、石岳山から大峠(おおたお)にかけての連なりが一望できる。

岩山北尾根への取付(13:33)

大崎火力線送電塔77(13:47)

岩山トンネル北出口への分岐(14:07)

石岳山 分岐上の展望所より(14:09)
さらにひと上りして、素敵な展望岩に出合う。北東面180度に、東広島・呉自動車道や黒瀬川を間に置いた小田山や後野呂山が広がっている。

小田山 展望岩より(14:12)

黒瀬川越しに見る後野呂山 展望岩より(14:13)
展望岩から10分のところに岡条への下山路分岐があり、岩山北尾根の連なりを顧みることができる。分岐を右に取ればもう頂稜で、岩山城の土塁や石塁などめぐりながら岩山山頂に達す。雑木に囲まれた露岩の広場に、本丸跡の標柱と「岩山の歴史」を記した説明板が立っている。

:下山路分岐(14:23)

岩山北尾根 下山路分岐より(14:23)

岩山城石塁跡(14:26)

岩山山頂(岩山城本丸跡)(14:27) 
南尾根の径は、80mばかり先の展望岩から東面に下って、井戸跡で終わっている。そこには、灰ヶ峰山塊、広湾へ向かう黒瀬川のゆったりした流れなど、南面180度のパノラマがあった。ロープを用意していないので、南尾根に軌跡を描くのは断念。上りだったら行けるかもしれない。

岩山南尾根の展望岩(14:39)

灰ヶ峰 展望岩より(14:40)
来た径を戻り、岡条ルートへ下る。よく踏まれた道で、懸崖下の薬師堂まで10分、登山口のある里道まで20分弱の道のり。新林渡橋(しんはやしわたりはし)から顧みる岩山の姿はみごと。そして、行く手に横たわる後野呂山の連なりは穏やかだ。満ち足りて起点に還れば、コブシ、寒緋桜、大寒桜が美しく花開いて迎えてくれた。もう言うことはない。

岩山城の井戸跡(14:44)

薬師堂(15:04)

岩山登山口(15:14)

岩山 新林渡橋より(15:26)

寒緋桜 グリーンヒル郷原にて(15:44)

大寒桜 グリーンヒル郷原にて(15:45)