石ヶ岳(いしがだけ)白井岳(しろいがたけ)
 
単独 2016.05.22 
周南市巣山中村(7:45/52)→市道杉ノ河内線→赤山橋東詰(8:17)→杉ノ河内集落(8:32)→廃屋(8:59)→下の山荘(9:02)→乗越西の作業道分岐(9:46)→標高850m付近の作業道分岐(10:00)→石ヶ岳山頂(10:12/19)→電波塔(10:23)→南峰(11:09)→長者ヶ原湿原(11:38)→林道帆柱線終点(11:47)→市境尾根取付(12:01)→白井岳山頂(12:48/13:18)→上赤山集落の里道終点(14:01)→巣山分岐(14:13)→赤山橋(14:22)→杉ノ河内線入口(14:37)→起点(14:42) 
アルバム

市道杉ノ河内線への分岐(7:56)

杉ノ河内集落(8:30)

廃屋(8:59)

下の山荘(9:02)

乗越西の作業道分岐(9:46)

莇ヶ岳など 標高850m付近の山道より(9:59)

金峰山 標高850m付近の作業道分岐より(10:02)

石ヶ岳山頂(10:14)

弟見山、莇ヶ岳 石ヶ岳展望岩より(10:15)

電波塔 石ヶ岳山頂の広場より(10:19)
山口市と周南市の境界尾根、石ヶ岳と白井岳をつないだ。と言っても、そのほとんどは林道にエスケープしたもの。はじめ、仁保津(にほつ)を起点にしようと考えていたが、市道杉ノ河内(すぎのかわち)線の狭さに恐れをなし、中村の県道9号徳山徳地線の非常駐車帯に車を駐める。熊坂峠方面に300mほど行き、左の杉ノ河内線に入る。道は、県道9号線の下を潜って杉ノ河内川左岸に続く。古い林道記念碑が立つ赤山橋東詰を過ぎて5分のところから、石ヶ岳南峰の電波塔が見えた。杉ノ河内集落に入って、分岐を左に取る。ほどなく集落は終わり、道は杉ノ河内川の右岸に移る。流れは清らかに澄み、河畔の青葉が輝いている。そんな中、狭い舗装林道を上っていく。明るい谷あいの清流に親しみたいとは、誰もが思う。適地なのだろう、廃屋の先で手作り山荘を2軒見かけた。2軒目の山荘から900mばかりのところで、左に大きくカーブして未舗装になる。歩きにくいゴロタ石の道が、ジッグザッグに続く。やがて乗越になって、西に向かうとすぐ、作業道が左に分岐する。作業道には通行禁止のクサリが張られ、右の道に石ヶ岳への消えかかった表示がある。以後、荒れて山道と化したかつての林道が、石ヶ岳東尾根をジッグザッグに上がっていく。多少茂ったり、崩えているところもあるが、ワイルドで愉しい。標高850mあたりで健全な開削道路になり、左から作業道が合流している。東面180度が開けて、金峰山、莇ヶ岳、弟見山などが同定できる。その広い道を10分、石ヶ岳の頂稜に上がる。林道は西に乗り越し、南に東面横手の作業道が続いている。北は、一段高い草原の広場になって、中央に踏跡がある。たどると樹林の中に続いて、ササ藪に囲まれた石ヶ岳三角点に出会う。北にササを分けるとすぐ、岩場の上に出た。かつては素敵な展望岩だったかもしれないが、今や弟見莇連山の樹木越しの眺めだけになっている。草原広場に戻って、南尾根の小さな電波塔を眺める。あそこも市境尾根のピーク。ここにきて、割愛するわけにはいかない。

石ヶ岳南峰の電波塔群(11:05)

長者ヶ原湿原駐車場(11:37) 

長者ヶ原湿原(11:38)

市境尾根への取付(12:01)
ということで取付を探すが、尾根筋はしっかり茂っている。林道を西に乗り越し、電波塔ピークの西支尾根へ取り付いた。ササは幾分薄く、容易に頂稜に上がる。電波塔のある金網フェンスの中にまで雑木が密集して、近時、ひとが立ち入った様子はない。市境尾根を南に向かう。微かな踏跡はあるものの、たちまち身の丈を超すササや灌木が繁茂して、行く手を遮る。大ヤブ漕ぎに哲学を感じながら300mばかり南下。左下に作業道を認めて、即エスケープ。このまま南峰の電波塔管理道(林道)に合流するつもりが、少し行って蘇り、ふたたびヤブの市境尾根へ。最後は電波塔群北端の金網フェンスをへつって、管理道に飛び出した。電波塔は、北から多重無線中継所、NHK地デジ局、NTTドコモ中継所、名無しの塔、と連立している。管理道は、名無し塔の手前で尾根の東面へ回り込み、そこへ北から作業道が合流している。作業道をたどれば、石ヶ岳まで簡単に違いない。横手になった管理道は、170mばかり先で市境尾根を乗り越して、南西支尾根の東面を南下していく。この乗越でふたたび尾根に入るつもりでいたが、隙間のないヤブを見て却下。快適な管理道を下ること20分、市境尾根へ向かう作業道が分かれるが、躊躇なく捨てる。すぐ先で長者ヶ原湿原に出合うことができたのだから、結果オーライというもの。平成15年に「しょうぶ園」として整備されたらしいが、いまは湿原山野に還っている。湿原入口から670mばかり下ったところに、林道帆柱線終点の標柱が立っていた。すぐ上の黄色杭には、「起点」と書かれているだけで、それ以上の名称はない。帆柱線になって10分、左斜面に地形図の波線径が微かに残っている。ここで市境尾根に戻らないと、出発点に還れなくなる。スギ林の中に下生えはなく、ひと登りで稜線鞍部に上がった。

白井岳北尾根の標高580mあたり(12:34)

白井岳三角点(12:48)

白井岳山頂(12:49)

白井岳東尾根の標高550mあたり(13:35)

作業道(上赤山集落の北西)(14:00)

白井岳 上赤山集落の北端より(14:11)

巣山への辻分岐(14:13)

赤山橋東詰(14:23)
白井ヶ原牧場の有刺鉄線柵が市境尾根に沿っている。牧場側に道があるが、荒れて、下生えの少ない尾根のほうが歩きやすい。白井岳の北西稜まで来ると、ササが茂りだす。10分のササ漕ぎで、ヒノキ林の山頂に飛び出した。三角点はササの中にある。遅い昼食を済ませて、南東尾根へ。標高650mの肩で市境尾根を捨て、左(東)の支尾根に下る。小鞍部へ降りると、波線径が乗り越しており、右(南東の谷)に取る。谷沿いの径は、荒れて分かりにくいところもあるが、難はなく、20分ほどで広い作業道に出た。すぐ上赤山集落の里道となり、ほどなく巣山への辻分岐に達した。顧みれば、谷あいに白井岳がピラミダルな姿で収まっている。左の峠越えの道に入って10分、見覚えのある杉ノ河内線に合流した。余裕で起点に還る。



軌跡図
                                                   所要時間:6時間50分、歩行距離:19.1㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。